その年を表す言葉として新語・流行語大賞が毎年12月1日に発表される。
出版社である自由国民社によって創始され、現在は事業提携している株式会社ユーキャンの社名がタイトルに加えられている。
大賞選定となったのが91年以降とのことで、2016年で33回も行われているそうだ。今の世の中であれば、アルファベット社やツイッター社に訊いたほうが確かな気がする。Wikipediaを参照すると、今年の「神ってる」、10年前の「イナバウアー」、20年前の「メークドラマ」とスポーツからの言葉も多いようだ。そして、大賞とは別にトップテンが選ばれる。「SARS」や「新型インフルエンザ」など本当に流行ったものもあれば、「アムラー」「ベッカム様」「ムネオハウス」など個人名が由来のものもある。95年には「ポア」「サティアン」2012年には「ナマポ」が除外されているとのことで、一定のフィルターがかけられているようだ。
そこで、「保育園落ちた(から)日本死ね」である。これにはフィルターがかからなかったようだ。言葉を発するにせよ、文字として起こすにせよ「死ね」であったり「殺す(せ)」などの言葉を公の場で使うこと自体に違和感を感じるのであるが。
さらに発言主が母親であると仮定するのであれば、非常に残念である。子供は親を選べない。
この「日本死ね」を選んだ委員サイドの人たちの意見としては、「死ね」と表現せざるを得ないほどの深刻な問題から目を背けるなと主張しているようだ。この件に違和感を唱えた芸能人(イクメンという言葉で受賞歴有り) が口撃を受けていたり。さらには表現の自由を唱える者などは想像するに容易い。しかし、それこそが論点をすり替えているのではないだろうか。
思うのは勝手である。「受験落ちた。Fuck it」「会社落ちた。fuck it」「選挙落ちた。fuck it」しかし、このfuckという言葉の本来の意味、死という言葉の本来の言葉の意味を考えると公の場においては自主規制音が入るのである。この場合は「死」を命令するのであるから、かなりの口撃的な内容である。さらには命令するのみで、相手からは一切の反応を受け付けない印象すらある。口撃してやり逃げ、もしくは全拒否。受賞時にいたっては、国会議員が受賞している場面が非常に下品に映ったのは気のせいか。
「ゲス不倫」というのもあったので下品な方向で選ぶのも良いかもしれない。今年の2016年は「シャブアンドアスカ:シャブ&飛鳥」「クサクサクサ:草草草」というのはいかがであろうか。
いずれにせよ、サラリーマン川柳同様に企業宣伝のためのものであることを考慮した上で反応する必要があるのは確かである。