あなたの趣味は何ですか?
読書、料理、音楽鑑賞、スポーツ観戦、特定のスポーツを行うこと等々。一人でできる趣味もあれば、複数人で行うものもある。
早速、趣味とは? で検索してみると。
「趣味(しゅみ)は、以下の2つの意味を持つ。 人間が自由時間(生理的必要時間と労働時間を除いた時間、余暇)に、好んで習慣的に繰り返しおこなう行為、事柄やその対象のこと。 道楽。 物の持つ味わい・おもむき(情趣)を指し、それを観賞しうる能力(美しいものや面白いものについての好みや嗜好)のこと」 以上、Wikipedia より。
とのこと。
後半部分は嗜好についての内容であるが、ここで述べたいのは”余暇に行う行為や事柄やその対象”についてである。生理的時間とは睡眠や食事など、生命維持に必要は時間である。私たちは労働によって収入を得る。不労の場合もあるが、ある意味時間を金銭に換えている場合が多い。
他人に拘束をされない、自由な時間に自身が好んで選択して行う行為と言える。繰り返して行うことにより、行う前に比べると変化が生まれる。その変化がまた、次の変化を誘う。そして継続的にその行為を行うことになる。読書をすると、自分の日常以外からの新しい情報が得られる。すると、他の情報に触れてみたくなる。料理をすると、使用する食材、調理方法、または天候等によって変化することがわかる。すると、別の食材、調理方法を試してみたくなる。勝負をするスポーツとなると、モチベーションはより明白なものとなる。
僕は自由な時間ができると、または自由な時間を作って定期的に旅に出たくなる。これは上記の内容からすると歴とした趣味と言えるだろう。非日常に身を置くことで、新たな人、モノ、コトに出会う。今の時代、インターネットに繋がっていれば、その場所に行かずとも人の様子や街並みまで把握することができる。Facetime等で通話も容易である。近いうちに五感で感じるものが、ほぼ体感できるようになるだろう。それでも、実際に行くことでしか得られないものがある。
さて、趣味を行うにもコストがかかる。旅行の場合は交通費、滞在費、食費等。さらには旅程を思案するにも時間を要する場合がある。読書の場合は著者への対価を支払う。料理の場合は食材を仕入れなければならない。それでも我々が趣味を行う理由は何か。それは、コストを無視しているからである。つまり、コストを上回る結果を貨幣価値で期待していないということがいえる。私たちが趣味から得るプロフィットは貨幣価値では測ることができず、完全に個人に依存するものであるからだ。逆に言えば、結果を貨幣価値で得るようになると趣味ではなくなり労働(仕事)となる。
現在、労働というものが変わりつつあるようだ。人的要素がなくなりつつある。それにともない、ヒトにしか評価し得ないものが我々の労働となるのではないか。趣味と趣味が交換の対象となるかもしれない。その源泉は私たちの好奇心ではなかろうか。